Naturehikeのコットを1年ちょっと使用して、徒歩キャンプでもコットは良いものだと確認できたので、Helinoxのコット(ライトコットとコットワンコンバーチブル各1台)を購入しました。
コットワンコンバーチブルとNaturehikeのコットはぱっと見似ていますが、二つの製品を並べて比較した結果は以下のとおりでした。
※ライトコットは比べなくても違いが明らかなので今回は除外します。
Helinoxのコットを買うまでの経緯
Naturehikeのコットを買ってからHelinoxのコットワンコンバーチブルを買うまでの1年4か月に考えたことは以下のとおり。
Naturehikeのコットを買うまで
Helinox製品をいくつか使っていたので、当然コットのことは知っていました。結構なお値段がすることも。近所のモンベルに行くたびにコットワンコンバーチブルとライトコットを持ち上げて重さを試すことをルーチンに組み込んだり、一度、店が空いているときに両方組み立てさせてもらったり寝てみたりもしました。
わたしはどちらかというと「安物買いの銭失い」が苦手なタイプなので、最初から良いものを買うのですが、4万円は結構な額(しつこい)なので、コットについてはとりあえずNaturehikeで試してみて、良かったらHelinoxを買って、Naturehikeは子供に使わせようと自分に言い聞かせて購入しました。
買ったお店のサイトはすでになくなっていましたが、こんな写真の感じの製品で12,800円でした。Naturehikeの製品は型番があるのかないのかわからないものが結構あるので、同じ物を買うのは難しいですね。まあ、そういう管理をしなくて良い分安くなっているのだと思うしかないです。
Naturehikeのコットを使ってみて
コットがあると河原キャンプみたいな地面がゴツゴツしている場所でも眠りやすくなります。冬も地面からの寒さが伝わってこないので眠りの質が良くなった気がします。
また、体積的には銀マットと大差ないので、重ささえ受容できればアリだなと思うようになりました。
Helinoxを買いたくなってきた理由
Naturehikeをいいなと思って使えば使うほど「これ部品が一つでも壊れたら全部買い直しなんだよね。全体重がかかるのだから部品にも負担がかかりそう。」と思うようになってきました。つまりNaturehikeのコットがどこか壊れる前にHelinoxのコットを買わないと2台(子供の分と自分の分)買わなければならなくなると。
最後の一押し
そして最近の円安で海外製品を中心に値上げが続くのを見て「どうせいつか買うんだから、もうさっさと買ってしまおう」と思うようになりました。
先にライトコットを買った理由
コットは接地する脚(ベースフレーム)の部分が小さいので、テントの床に大きな荷重がかかります。特にコットに横たわるのではなく、中央に座った状態になると座った箇所の一番近くの脚に荷重の大半がかかることになります。その際、普通のコットは脚が3本ですが、ライトコットは4本だったので、少しでも荷重が分散されるであろうライトコットを買うことにしました。
結局コットワンコンバーチブルも買った理由
ライトコット、良いのですが両脇の棒(サイドフレーム)が肩にあたるのが気になるなぁと。あと、Naturehikeのコットで脚(コットレッグ)を付けてベンチ的に使うのが結構便利なので「どうせいつか買うんだから、もうさっさと買ってしまおう」と言うことになりました。(ありがとう円安。)
並べてみての比較
やっと本編に入ります。
外観の比較
組み立てて並べてみるとこんな感じです。
スマホの画面だけ並べると構成要素がほとんど同じなので違いがわかりにくいというのがありますが、コットも同じですね。それにしても色違いモデルか?と思うくらい雰囲気が似てます。
でもHelinoxの方が裏から見ると折り返し部分が広いですね。
Naturehikeは1年以上使っていたのでベッドシートがくたびれて汚れています。また、Helinoxを組み立てていて思い出しましたが、最初はNaturehikeも太鼓の皮みたいにピンと張ってて音がしていたなぁと思い出しました。
パーツの比較
ベースフレームのフレームジョイント部分の拡大です。
とてもよく似ています。
パーツの互換性
ここまで似ていると「パーツの互換性あるんじゃない?」と思いますよね。というわけで相互にパーツを入れ替えて使えるか確認してみます。
NaturehikeのコットレッグはHelinoxで使えるか
たぶん、この記事で一番価値のある情報です。
太すぎてはまらないことも、細すぎて落ちてしまうこともなく、ぴったりはまりました。
正規の使い方ではないので事故が起きても保障されませんし、わたしもお勧めするわけではありませんが、まあ、単なる棒なのでそのまま使える可能性が高いかと思います。
Naturehikeのコットはわたしが買った時点で12,800円、
Helinoxのコットレッグは11,000円、さらに今在庫がなくて買えないことを考えると、コットレッグの代わりにNaturehikeのコットを買うのもありかもしれません。(ただし、Naturehikeのコットはモデルチェンジも激しいので、今買えるモデルのコットレッグが使えるかどうかはわかりません。)
ベースフレームの互換性
コットの中で一番壊れそうなのはベースフレームかなと思いますが、入れ替えることはできるのかな?と試してみました。
HelinoxのコットにNaturehikeのベースフレームを付けることはできました。ただし、Helinoxのサイドフレームの中央にはリング状の突起があるので、付けられるのは上下の部分だけです。
また、NaturehikeのコットはHelinoxよりも1センチくらい幅が狭かったので、Helinoxのベースフレームはきつくて付けることはできませんでした。
つまりNaturehikeのコットが壊れたときにHelinoxのパーツを取り寄せて修復することはできないわけです。その逆のシチュエーションは考えられないので、まあ、残念ですね。
サイドフレームの比較
サイドフレームは、まあ単なる棒ですが、見比べてみると結構違います。
Helinoxの方が内側のパイプが長いです。また、金属については詳しくないですが、サイドフレームのくぼみが円周上についていてパイプがしっかりと固定されているように見えます。
なぜそのようなことを言うのかというと、Naturehikeのコットをキャンプ場で片づけていたときに、内側のパイプが何の前触れもなくポロッと取れたことがあったからです。「えぇっ?」と思いながらもう一度パイプを差し込んだら、今度は深く入り込んでそこで抜けなくなってしまいました。
この出来事も「これはいつ壊れてもおかしくないな。壊れて使えなくなる前にHelinoxのコットを買おう」と思うきっかけの一つになりました。
パイプの断面を見るとHelinoxの方が薄い感じがします。薄くて同じ強度なのだとしたら、材料の質はHelinoxの方が良いのかなと思いました。まあ値段が全然違いますから。
ベッドシートの縫製
これはNaturehikeのコットを1年半近く使った結果なので、2つの製品の比較ではありませんが、ベッドシートのサイドフレームを通す部分の内張が破れてしまいました。
内張の外側にサイドフレームを通すと、反対側の出口で詰まってしまいます。
1回のキャンプでコットを組み立てるのは1回だと思いますので、10数回通しただけで破れたと思うと、縫製に問題があったのかなと思います。
収納袋のMOLLEウェビング風の帯の間隔
両方とも収納袋にウェビング風の帯がついていますが区切りの幅が違います。
計ってみるとこんな感じでした。
本来のMOLLEではウェビングの縫い目の間隔は1.5インチ(3.81cm)と決まっているそうですが、Naturehikeはそれより狭いので何が困るかと言うと、バックパック側面のコンプレッションベルトのバックルがギリギリ通らないです。つまりこのウェビングは付いているけど使えないことが多いかなと思います。惜しい。
結論
何か結論を書きたいですが、Naturehikeはコットレッグ込みで12,000円前後、Helinoxは本体42,350円+コットレッグ11,000円で合計54,350円の価格差があるので、単純に品質の優劣で比べることは違うかなという気はします。Naturehikeは他の製品もそうですが、コストパフォーマンスは恐ろしいほど高いと思います。
でもまあ、これは個人的な感覚ですが、Helinoxの製品には安心感があります。この安心感は「Helinoxなら壊れない」ではなく「Helinoxなら壊れても(モンベルに持っていけば)修理できる」という「保険に入っているので大丈夫」みたいな安心感ですかね。過去にチェアツーを二回壊しましたが、修理代はとてもリーズナブルでした。
逆に言うと、体重軽めで(部品が壊れるリスクが低い)どこか壊れたらサクッとその時点の最新モデルに買い換えることができるのであれば、Naturehikeでも良いのではないでしょうか?
よくある「持ち家と賃貸どちらが良いか」に似ている気がします。つまりどちらもありということだと思います。
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