都内(特に湾岸エリア)から自転車で行けるキャンプ場といえば若洲公園キャンプ場がありますが、八丈島にも自転車(と船)で行けるキャンプ場があります。
電車やバス等の公共交通機関を使用する場合は、自転車を輪行袋に入れたりして持ち運ぶ必要があるので、駅等での移動時はキャンプ道具+自転車でかなり厳しいと思います。
しかし、船は自転車をそのままの状態で預けることができるので、以下の3ステップで済みます。
- 自宅から自転車で竹芝桟橋に向かう
- 竹芝桟橋に着いたらそのまま自転車を預けて船に乗る
- 島に着いたら自転車を受け取ってキャンプ場に向かう
自転車を輪行袋に入れる手間もなく、さらに輪行袋に入りきらないような電動アシスト自転車でも持って行けるので、直接自転車でキャンプ場に行くのと同じような感覚です。
以下にわたしが試してみた結果をお伝えします。
始めに
すいません。始めにお断りさせていただきたいことがあります。といいますのも、わたしは八丈島には行ったのですが、キャンプはできませんでした。キャンプ場は予約していたのですが、直前で新型コロナ対策で閉鎖されてしまったためです。
キャンプ場に行けなくなったので、八丈島行き自体をキャンセルしようかとも思いましたが、子供も楽しみにしていましたし、今後の実現性の検証目的で行ってみることにし、持っていく荷物からテントを除いて、代わりに宿を予約しました。
※「離島にコロナを持ち込む可能性がある」的な点については、他人と飲食を共にする機会もないし、各種指示に従いながら普通に注意しようということにしました。
八丈島のキャンプ場
八丈島のキャンプ場は以下の2箇所です。
底土野営場と八丈プラザ公園キャンプ場の簡単な比較
事前調査と現地でチラッと見た感じの比較は以下のとおりです。
(地元の方の感覚とは違ったらすいません。)
キャンプ場名 | 底土野営場 | 八丈プラザ公園キャンプ場 |
一言で言うと | 元からキャンプ場 | 公園がキャンプ可能になった感じ |
立ち位置 | デフォルト | 穴場 |
広さ | 広い(約150名、テント約70張) | それほど広くない(サイトに記載なし) |
立地 | 船が着く底土港のすぐ近く(三根エリア)にある | 主要な施設が集中する大賀郷エリアにある |
高低差 | 特になし | 大賀郷エリアが高台なので坂を登っていく必要がある |
海からの距離 | 近い(底土海水浴場の隣) | 近くない |
近くのスーパー | 八丈ストアー | あさぬま大賀郷店 |
火の使用 | 野営場内ならOK(直火不可) | 炊事スペースのみ(のはず) |
シャワー | あり | なし |
料金 | 無料(!) | 無料(!) |
問合せ先 | 八丈島観光協会 | 八丈町建設課建設係 |
島の各エリアの説明は八丈島観光ナビの島内マップを参照してください。
わたしもどちらにしようか迷いましたが、(結局どちらにも行ってないのに言うのも何ですが)最初にキャンプするなら底土野営場、慣れてきたら(また底土野営場が混んでいる場合は)八丈プラザ公園キャンプ場みたいな感じですかね?
八丈島でキャンプする良い点
八丈島でキャンプする良い点は以下のようなものがあります。
安い
まずキャンプ場は2箇所とも無料です。さらに交通費も意外と安いです。一番安い2等なら、時期によっても変動はありますが、だいたい9,000円未満で、さらにインターネットで購入すると20%割引(通常期)の約7,000円になります。で、子供は大人の半額なので、父子で行くなら片道10,000円少々で行けます。自転車は受託手荷物でそのままの状態で片道1,500円/台で運んでもらえます。
船旅も楽しめる。
当たり前ですが、片道約10時間の船旅が楽しめます。東京発が22:30で八丈島発が9:40(同じ船が毎日往復している)なので、往復乗ると昼の海と夜の海の両方が楽しめます。
あと海が荒れていたりして船が港に接岸できない場合は引き返してくることになりますが、その場合の船賃は全額返金されます。つまり無料で船旅が楽しめることになります。接岸できない程度には荒れた海で、揺れる船に長時間乗って楽しめるかどうかは別ですが。
近くに店がある
自転車で行ける範囲にスーパーがありますので、食材や飲み物も買えます。普通のパンやお惣菜だけでなく名物の島寿司も売ってますので、それらを食べるのもありです。
温泉がある
自転車で行ける範囲(ただしかなり高低差がある)に温泉があります。また、2日間バス乗り放題・温泉入り放題のチケットが1000円(子供半額)です。キャンプ場から最寄りのバス停に行ってバスに乗ってお風呂に入って帰ってくることもできます。
現時点で確認できていない点
上記のメリットに記載した項目は実際に行って確認できているのですが、確認できなかった点もいくつかあります。
充電できる場所
キャンプ場にはコンセントはないようです。
主に船が着く底土港はきれいで新しい建物で、フリーWi-Fiもあります。建物にはコンセントがありますが「ご自由にお使いください」とは書いてありませんでした。相談したらちょっと貸してもらえるかも?レベルでした。
街中の喫茶店等でコンセントが利用できるところはあるようです。
島は高低差が結構ある(特に南側)ので、電動アシスト自転車が向いていますが、充電器も持って行かないとならない点や充電にそれなりに時間がかかる点を考えると、バッテリーは節約した方が良さそうです。
電動アシスト自転車のバッテリー充電に関しては、島チャリという電動アシスト自転車のレンタルサービスがあって、この自転車のバッテリーの充電ポイントが島内に複数箇所あることになっています。島チャリはパナソニック製なので、同じメーカーであれば、充電させてもらうこともできます。上記の充電ポイント情報は2010年現在のものなので、今は変わっているところもあると思いますが、少なくとも「みはらしの湯」の充電ポイントは利用可能でした。また、「島チャリ以外は充電お断り」とかそういう張り紙等はありませんでした。
スーパーあさぬまと八丈ストアの充電ポイントは見つけられませんでしたが、電動アシスト自転車のバッテリー充電はそれなりに時間がかかるので、温泉に入浴中とかならまだしも、スーパーで買い物している程度の時間だと意味のある量の充電はできないかなと思いますので、お店の人に「充電ポイントどこですか?」とか確認はしませんでした。
薪
底土野営場は地元の有志の方が炊事場かどこかに薪を置いておいてくださっているらしいです。数量や補充頻度等はキャンプ場が開設されているときに確認するしかないです。また、そこに薪がない場合に購入できる店があるのかも未確認です。
シャワー
底土野営場には温水シャワーもあるようです。直接確認できていませんが無料のようです。
プチ旅行記
八丈島への道のりを少しご紹介します。
竹芝桟橋へ向かう
八丈島に行く船の橘丸は竹芝桟橋から出航します。なので自宅から竹芝桟橋へ自転車で向かいます。
写真の左端に写っている光の帆柱みたいなのが竹芝桟橋のある場所です。
竹芝桟橋にて
着いたら自転車を預けます。子ども用の座席をつけたままでOKです。
それから乗船手続きをします。
この日は条件付き出航で、天候によっては引き返す可能性ありでした。
出港
で、船に乗って出港です。
竹芝桟橋を離れて、レインボーブリッジをくぐり抜けて、羽田空港を見ながら、東京湾を出て行きます。
引き返し
早朝に途中会場不良のため、三宅島に寄港後引き返すとの船内放送がありました。
三宅島です。港でお客さんが上下船して、荷物をやりとりして東京に引き返しました。
東京に向かう。
東京に着きました。
竹芝桟橋に着いて、今晩出港の便への振替手続き(返金も選べる)を行って、大きな荷物はコインロッカーに入れて、いったん帰宅しました。
途中、秋葉原のバーガーキングで食べて、近所のスーパーで買い物して帰ったので、結果的には「三宅島経由でスーパーに買い物しに行った」ような感じでした。
出航(2回目)
帰宅してお風呂に入って、時間になったので再度竹芝桟橋に行って出航です。
なんか物語がループするゲームみたいな気分です。
八丈島到着
今度は無事に八丈島に着きました。
到着後、自転車を受け取って、底土野営場を下見しながら宿に着き、荷物を置いてから島の南半分を回りました。
自転車が使えると、行動半径が広がります。
おまけ(青ヶ島も無料でキャンプできるらしい)
帰りの船の待合室に「青ヶ島村キャンプ場を御利用される皆様へ」という掲示がありました。
「キャンプ場のある池之沢地区から、商店(島内に1店しかありません)や役場・ヘリポートのある岡部地区までは上り坂で徒歩1時間ほどかかります。なお、島内にバス・タクシーなどはございません。」等ハードルが高いことはよくわかりました。飲料水も役場前水道で給水する必要があるとのことですので、これは小さい子供と二人で行くのは厳しそうです。
自転車自体は貨物扱いで持って来れるようですが、伊豆諸島の島ってみんな山の先端部分が海から出ているようなものなので、登るのはきつそうです。
まとめ
公共交通機関を使った徒歩キャンプの弱点は、行った先での移動手段がないことですが、普通の自転車を現地に持って行きやすいという点においては、伊豆諸島のキャンプ場は有望なのでは?と思います。今回は、肝心のキャンプ場が利用できませんでしたが、コロナが終息してキャンプ場が再開したら、ぜひ行ってみたいと思います。
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